48

ガンスリンガーストラトス二次創作 ~綾ノ迷イ路(あやのまよいじ)~第二話

by
カリブ・カイ
カリブ・カイ
アスファルトの路面に、建物の壁面だったコンクリートの塊が落ちた。
派手に砕け散る瓦礫、勢い良く舞い上がる砂埃。
ただ音はない。
目にも止まらぬ速さで空を飛び交う人影。
その手元で、得物である拳銃の銃口が火を吹く。
腰だめに構えられた機関銃が掃射され、路面を穿つ。
そして、映画などで時折見掛ける事はあっても、現物を拝む事などおいそれとない重厚で巨大なシルエット、ロケットランチャーから、逆噴射の尾を引く弾頭が放たれ……、先程のような光景が生まれるのである。
だが危機感は感じない。
いや、最初見た時は、幾らかこ動揺を覚えた。
しかし…

「…またか。」

それが、日常の合間に幾度か身に降りかかり、そして、自分にも道行く通行人にも何ら被害はない。
この戦場は現実の風景と重なって、半透明な人影達が半透明な都市をステージとして繰り広げられ、その損傷は実世界に反映される事はないようなのである。そして、この“影の戦場”が見えているのは、自分だけのようである事。
それが分かった時、不思議ではあったが、興味は多少薄らいだ。
それでも、ある一点に関しては強い感情を覚える。

銃だ。
姉の命を奪ってしまったのは。

険しく細められた視線などどこ吹く風と、知られざる争いは続いていった。
更新日時:2019/06/10 10:00
(作成日時:2019/06/10 10:00)
コメント( 0 )
コメントするにはログインが必要です
シェア